できるだけスピーディーな治療を提供します
早く治したいと誰もが思います。しかし、安全に歯を動かすためには動かしたい方向の骨を吸収し、動いた後の隙間に新しい骨を作るといった生物学的な骨の改造現象が大切ですので、ある程度時間がかかってしまいます。
具体的な期間でいうと、装置を着ける期間は平均2年前後です。とはいえ、やはり装置を着けておくのはわずらわしいものです。そこで、当院では、患者さまが早く治療を終えられるように治療計画を練り、できるだけスピーディな矯正治療を心がけております。
※月1回程度のご来院が必要になります。その後、歯の周りの組織が安定するまで、歯を動かしたのと同じくらいの期間、歯が戻らないように止めておく必要(保定)があります。この時期は、毎月ではなく、数ヶ月に1度、ご来院していただきます。
※目安としては、治療期間:24か月~30か月、通院回数:24回~30回程度になります。
治療の流れについて
初診カウンセリング:30分〜
初診では、患者さまご本人やご家族の方が気になることやご希望をお聞きした後、お口の中の写真撮影および歯並び・噛み合わせを診察し、カウンセリングさせていただきます。
この際、治療の進め方や、費用の概要などをお伝えします。また、気になること等がございましたら、お気軽にお聞きください。
精密検査:30分~
診断:30分〜
治療が決まれば、コンピュータ解析を基にこれまでの臨床経験を組み込んだ治療方針を提示し、インフォームドデシジョン(患者さま自身が治療を選択・決定)により、治療方針を決定いたします。
予防:15分
歯周病などがある場合、必要に合わせて、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング(PMTC)、ブラッシング指導、食事指導、生活習慣指導を行います。
治療:30分〜1時間/回
・小児矯正の場合(第一期)
床矯正装置・機能的矯正装置等、取り外し可能な装置を使って、歯を並べる土台を改善します。
・成人矯正の場合(第二期)
主にマルチブラケット装置と呼ばれる固定式装置の中でも最新の材料と技術を用い、痛みや違和感を極力抑えた治療を行います。
保定:30分〜1時間/回
矯正装置を取り除いた直後は歯がしっかりしていないため、何もしなければ歯は元の位置に変化していこうとします。矯正歯科治療によって得られたキレイな歯並び・噛み合わせを維持するため、保定装置(リテーナー)を装着します。通院間隔は3〜4ヶ月に一度となります。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用
- 治療開始当初は矯正装置による不快感、痛み等があるものの、数日から1~2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があるため、想定した治療期間より延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正歯科治療には患者さんの努力・協力が必要不可欠です。それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置の装着により歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧なブラッシングや、定期的なメンテナンスが重要になります。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことで歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着し、歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受け、壊死することがあります。
- 治療中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯を削ることで歯の形を修正したり、噛み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す際、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置を外した後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置を外した後、治療により変化した噛み合わせに合わせて被せ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずの萌出などの影響で凸凹が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になる場合があります。
- 前歯を後退させた治療後に、ほうれい線が深くなったり、口唇周囲の皺が目立つようになる可能性があります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。